ギリシャ神話と天文と気紛れの文章集
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タイタンの戦い
2010-04-30 Fri 18:01
ギリシャ神話関係だということで映画「タイタンの戦い」を見てきました。というか、放置気味です此処。

日本ではどうか判りませんが(現海外在住)、3Dでした。目疲れる。
まあ映画自体はよく撮れているのですが、実際のギリシャ神話とは色々ズレていて突っ込み所満載です。まあ映画だから仕方ないけどもw
ちょっと羅列してみます。全く何の意味もないですが(苦笑

・ペルセウスは確かに母さん(ダナエ)と流されたが、漁師には拾われていない。
・ゼウスは鷲ではなく金の雨に化けてダナエに近づいた。というか、ペルセウスが孕まれた時にはダナエは塔に閉じ込められていた。
・ダナエは死ななかった。あとで彼女に対する求婚者たちをペルセウスが石に変えてしまう。
・カシオペアとかがいたのはアルゴスでなく、エチオピア。
・カシオペアはハデスでなくポセイドンを怒らせた。
・何か存在しない(記述されていない)人物がいっぱい出てくる。
・カシオペアは殺されなかった。ましてや老婆にされたとかはないはず。
・カシオペアはアフロディテでなく、ネレイデス(ポセイドンの娘たち)より美しいと自慢した。
・イオはペルセウス一連の神話には全く出てこない。
・イオは「永遠に若いまま」などという呪いを負っていない。
・グライアイたちは目だけでなく、歯も共有している。
・てかグライアイは運命の女神でなく、彼女たちの姉妹。
・あの砂漠の変な人たちって何。
・メデューサは3姉妹(ゴルゴン)。上に姉さんが二人いる。
・メデューサは冥府に住んでいない。
・アンドロメダは海岸の岩に張り付けられたはず。
・ペガススは白い。
・ペルセウスが神々からもらうのは剣でなく盾。あと翼のついた靴。
・ペルセウスはケフェウスに頼まれてからメデューサを倒しにいったのでなく、帰る途中で彼らの国に通りかかっただけ。
・ペルセウスは神になりたかったが故に死んだ。ペガススに乗って天へ昇っていこうとした途中で落馬した。
・ペルセウス・パパ(笑)はペルセウスを殺そうと躍起になったことはない。
・ペルセウスはアンドロメダと結婚するのです。(断言)

…他にもたくさんあるはずですが、思い出せるのはこんな感じでしょうか。あの何というか、ド派手なアクション映画か冒険ファンタジーが好きな方にはすごいお勧めです。こういう突っ込んでばっかいる人がいたら面倒だし(笑)

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月の女神
2009-10-01 Thu 03:04
ギリシャ神話に登場する月の女神は実にさまざま。
最も有名なのはアルテミスでしょうが(笑)、次にはセレーネが来ると思います。

セレーネはヘラの娘で、太陽神ヘリオスと双子でした。
「レトが生む双子は彼らの光を奪って太陽神・月神となるだろう」という予言があったため、ヘラはレトの出産を妨害しようと企みます。
「地上で、光が当たったことのある場所では生めないように」、と。
重いお腹を抱えて苦しむレトを救ったのはゼウスでした。
ゼウスは海底から島を引き揚げ、そこでレトに出産させたのです。
そして予言は実現し、息子アポロンはヘリオスに代わり太陽神に、娘アルテミスはセレーネに代わり月神となった…。

「レトって誰?」
「決まってるじゃないか。ゼウスの浮気相手!」

もう一人、冥界関係の月の女神にヘカテがいます。
ヘカテは魔術に長けており、非常に神秘的な女神と見られていました。
また、「天地創造」でも紹介したエウリュノメがいますが、彼女はこのように月そのものとみなされていた傾向が大きいようです。
もちろん月の女神の一人と見る説もあります。

アルテミスの別名でキュンティアというのがありますが、これはローマ神話にも引き継がれます。
因みにローマ神話ではアルテミスはディアナと、セレーネはルーナと同一視されます。ヘカテは調べてみたのですが、受け継がれなかったのでしょうか、ローマ名が見当たりません。

アルテミスとセレーネとヘカテの細かい区別もあります。
月が地平線下にあるときは、ヘカテ。
月が地平線上にあり、かつ森の高さ(空の中腹ぐらい?)の中にあるときは、アルテミス。
月が地平線上にあり、かつ天頂に近い位置にあるときは、セレーネ。

ヘカテが地平線下というのは、彼女が冥府神であることに由来するのでしょう。
アルテミスは狩猟の女神で森の守護神でもありますから、これもわかります。
ですがセレーネが天頂というのは…消去法で残ったからじゃないかと思うのは私だけでしょうか?(苦笑

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蛇遣い座-Ophiuchus-/烏座-Corvus-
2009-07-16 Thu 11:29
カドケウスについて少し書いたついでに、アスクレピオスについても書いてみようと思います。

アスクレピオスは「医学の父」と呼ばれ、古代ギリシャ語の病院アスクラピアの語源ともなっています(現在はノソコミーオで全く違いますが)。
彼の父は医学の神アポロン、母はラピテス族の王女でプレギュアスの娘、コロニスです。
コロニスはアスクレピオスを身籠ると、アポロンの一方的過ぎる愛情に反抗して元恋人だったアルカディアの青年(名前は知られていない?)の元に戻りました。
これを問題視したのがアルテミス。兄の名誉に傷がついてはならない、と矢を取ってすぐさまコロニスを殺してしまいました。
アスクレピオスはその死の苦しみの中で生まれたと伝えられています。自分の生まれる過程を注意深く観察していたそうです…。
別の説では、アポロンが伝令に使っていたカラスが嘘をついた、若しくは早とちりした為に、コロニスが浮気をしていると誤解され、アポロン自身によって殺されたとも言います。
この烏は羽が純白で、言葉を話すことが出来ました。
ある日コロニスへの伝言を言いつけられた烏はコロニスの元へ飛びましたが、途中にイチジクがたわわに実った樹に寄り道してしまいました。
実を食べてみるとまだ青く、烏は熟すまで待つ事にしました。
熟したイチジクをたらふく食べた烏はコロニスへの伝言はもう間に合わないと思い、アポロンに「コロニスは浮気している、だからあなたの会いたいという伝言を嘲笑った」、と伝えました。そしてアポロンは激怒し、コロニスを射殺してしまうのです。
コロニスは妊娠していることを告げていたので、アポロンは胎児を救い出し、ヘラクレスやペルセウスなどの師匠となったケンタウルスのケイロンに養育を託しました。
後にコロニスの浮気が嘘だったことを知ったアポロンはかんかんに怒り、烏の言葉を奪い、羽を真っ黒に変えてしまいました。
因みにアポロンの呪いで焦げた為だという説もあります。
そして天に烏を釘で磔にして罰しているのです。これが今日のからす座となっています。
烏座はひしゃげた四角形ですが、この4つの星が銀の釘で、烏自身は黒いので天球に紛れて見えないのだ、といわれています。

アスクレピオスはケイロンに医学を師事し、見る間に上達していきました。
アルゴ船の乗組員になった後の上達は目覚しいほどで、彼は蛇に噛ませる事によって死者を甦らせる事さえ出来るようになったのです。
当然ハデスは不満です。ハデスは自らの王国タルタロスを拡大することに心血を注いでいるのですが、アスクレピオスが一度彼の領分の中に入ってきた者をも呼び戻してしまうので、タルタロスは過疎状態(笑)になってしまっていました。
ハデスはゼウスの元へ出向き(引きこもりのハデスにしてはなかなか凄いのですよ)、「アスクレピオスが自分の権利を侵害している」または「アスクレピオスは運命の女神の規則を守っていない(世界の秩序を乱している)」と訴えました。
まさにその通りだと考えたゼウスは雷電を取り、アスクレピオスを殺してしまいました。
アポロンが激怒するのは当然の話。彼は怒り狂ってゼウスの雷電を作る仕事をしている巨人キュクロプス達を皆殺した上、運命の女神(モイライ)に申し開きをしにいきました。
アポロンは非常に雄弁に息子の弁護をしたので、モイライも規則を曲げてアスクレピオスを生き返らせてやりました。
お礼にアポロンは皆殺しにしたキュクロプスも元通りにし、彼らは雷電作りに復帰したといいます。
また別説ですが、キュクロプスを皆殺しにした罰にアポロンは、テッサリア王アドメトスに仕える羊飼いとして働くことを命じられたともいいます。
死後アスクレピオスは星座として天に加えられました。
これが現在の蛇遣い座です。

蛇遣い座は最近「黄道13星座」が話題になっているので少し有名になってきた気がします。
最近は22時頃に南のほうに見えています。すこし都会より暗めのところなら十分形が認識できます。
高さはちょうど地平線と天頂の中間くらいで、面積が948°と非常に大きいので見つけやすいでしょう。
α星はラス・アルハゲーで、蛇の頭を持つ者の意。因みに良く似た名前にヘルクレスαのラス・アルゲティがあります。これは「跪く者」の意です。
蛇遣い座には多くの球状星団がありますが、小望遠鏡でもあまり見栄えがしません。M10とM12は双眼鏡で同一視野内に見える上、比較的明るいので見つけてみるのも良いと思います。場所は大体蛇遣いの中心近くです。

蛇遣い座のデータ
設定者プトレマイオス/20時南中8月5日/南中高度51度/肉眼星数84個

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WHOのマークとギリシャ神話
2009-07-11 Sat 23:33
WHO

WHO(世界保健機関)のマークは良く知られている通り、蛇の絡みついた杖です。
これはギリシャ神話に由来するもので、多くの医療機関がこれに似たマークを用いています。

この杖はカドケウスと呼ばれ、伝令の持つ杖でもありました。伝令の神であるヘルメスがこれを持っていた為です。
ではなぜ伝令の杖が医術の象徴なのかというと、元はヘルメスでなくアポロンが持っていたものだったからです。
アポロンは太陽神として知られますが、色々な分野を司っており、医術もその一部でした。
ヘルメスはまだ生まれて半日も経たなかったとき、アポロンの牛の群れ(100頭ほどだとか…)を盗み、洞窟に隠してしまいました。
付け足すと、ヘルメスは伝令の神でもありますが、また嘘つきの神、賭博者と盗人と旅人の守神、そして商業の神です。
アポロンはすぐにヘルメスの仕業である事を見抜き、ヘルメスに怒りをぶつけました。
生まれてから2日も経たないのに、ヘルメスは亀の甲羅に羊の腸を張った竪琴とその弾き方を発明していました。そして音楽の神でもあるアポロンを竪琴の演奏でなだめました。
アポロンはすっかりこの楽器を気に入り、牛と交換にしようと申し出たという事です。
ですがカドケウスがここに入り、牛の群れでなくこの杖(カドケウス)と交換にした、というのがカドケウス=伝令の象徴=医術の象徴となる話のラストとなります。
また、これ以前(といっても生まれてから2日ですが)はヘルメスは伝令の神ではなく、この賢い赤ん坊をアポロンがオリュンポスに連れて行き、ヘルメスはゼウスに非常に気に入られて伝令の神に任命された、というのもあります。
ヘルメスは更に天文学と度量衡とさいころと火起こし棒を発明したそうです。なんだかよく解らない組み合わせですが…。
因みに、ギリシャ神話にはアスクレピオスという名医が出てきますが、彼はアポロンの息子で、彼がカドケウスを譲り受けたのだ、という説も存在します。

ギリシャ神話に出てくる有名な「杖」にはもう一つ、テュルソスがあります。
これは酒神ディオニュソスが持っていた、松かさが頂に付いている、葡萄の蔓が絡みついた杖です。
ディオニュソスの神聖な力が宿っていたとされ、この杖を地面に挿すと杖は根付き、花が咲いて実がなったという事です。
…挿し木の原理じゃないですか(苦笑

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桑の実
2008-04-17 Thu 20:04
ピュラモスとティスベは若い恋人同士でした。
但し、二人の両親はその恋を許しませんでした。

二人は庭の壁越しに言葉を交わして毎日を過ごしていましたがそれだけでは勿論足りません。
ピュラモスとティスベは町外れの桑の木の下で密会することを約束したのです。
ティスベが先に到着し、ピュラモスが現れるのを待っていましたが、暗がりから現れたのは雌獅子。獅子はティスベに襲い掛かりました。
彼女は逃げ、その途中ヴェールを落としてしまいました。
獅子はそれを引き裂いて去って行きました。
そこにピュラモスが着き、引き裂かれたヴェールを見てティスベが獣の餌食になったものと思ってしまいました。
ピュラモスは剣を抜き、自害して果てました。
戻ってきたティスベが見たのは自分のヴェールの上に横たわる恋人の遺骸―
彼女は彼の剣を拾い上げ、自分をついて死にました。

その時から以前は白かった桑の実が、血のように赤くなったのだと言われています。

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